労働契約法問題のグチ

労働契約法の改正問題、大学業界への影響はかなり広範囲に及びそうですねえ。5年間を超えて有期雇用されると、常勤として雇用しなくてはならなくなる、ってアレです。


まず非常勤講師。大学当局は、無期雇用への切り替えを避けるため、最長5年任期を徹底することになるでしょう。すると、非常勤の掛け持ちで生計を立てている、みたいな人は、今まで以上に生活が不安定になるのは必定です。

非常勤をお願いしている立場としても、継続的にやってもらえた方が気心も適性も分かった上でコマをお願いできるからやりやすいのに、5年でぶつ切りにされると非常にやりにくい。また、常に新しい非常勤講師を探さなくてはいけなくなり、事務負担が凄いことになるのも目に見えている。

半年以上のクーリングオフを入れれば、その後の再雇用はOKみたいだけど、でも再雇用を前提としたクーリングオフは継続雇用と見做されてダメらしいんで、こちらとしては、お約束できない、としか言いようがない。ということで、セメスター化していないウチでは、2017年度いっぱいで現在の非常勤をクーリングオフしなくてはならないワケですな。30人もいる非常勤を一度にクーリングオフするなんて不可能、すると、非常勤を順繰りにクーリングオフしなくてはならない。んで、個別にそういうお願いをして回らなくてはならないワケで、いや、コレがどれだけ胃袋を痛めることか……。ゴネそうな、特にネイティブの人、結構いそうだし……。今から気が重い(涙)。

まーた、いろいろとすり寄ってくる人が増えそうだし。ソレはソレで権力をふるえて嬉しい、ってタイプも多いんだろうね。でも私的には、しょっちゅう挨拶に来られてアピールされたり、中元歳暮送られたりしたらウザいだけ。逆にそういう人はご勘弁願いたくなっちゃうね。いや、マジで。

この問題、実は大学非常勤講師の派遣化で回避することはできるし、おそらく将来的にはそういう方向に進むのではないかと予測しているのですが(ある意味ビジネスチャンスかも)、でも直ちに大学当局がそういう雇用形態に対応してくれるとは思えないし、来年度から非常勤のみなさんに一律派遣会社と契約してもらって……なんてこともできないし……。

いずれにせよ、他大学の同業者とも連絡を取り合いつつ、対応方法を探っていかないとダメでしょうね。いや、連絡を取り合える他大学がたくさんある分、我々はまだマシなのかも。地方大学とか、どうなっちゃうんだろう……。

そういえば、非常勤が代表となる科研費申請もねえ、継続的雇用を暗黙の前提としているところがあるだけに、今後、いろいろと問題が発生するんじゃないかな?


この問題でもう一つ言われてるのが、院生、特にオーバードクターへの影響ですね。有期の助手・助教・非常勤研究員などのポストと安月給を与えて生活を安定させ、研究に取り組ませる、ってのも、最長5年の制限が付いてしまうわけです。

んで、あまり言われてませんが、院生にとってもう一つ頭が痛いことになるのは、たぶん塾・予備校講師でしょう。こちらも非常勤は原則5年で雇い止めorクーリングオフになるでしょうから、長期継続的にバイトを続けることが困難になります。5年ごとにいろいろな塾・予備校を渡り歩く、それはそれで不安定だし、昇給が押さえられるし、応募したり面接したり凄く手間が増えるでしょうし。

来年度以降、大学・学界周辺はいろいろと世知辛くなりそうですな。ヤレヤレ(涙)。
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